作品「少女と科学者の物語」の背景となるナラティブ、および作品コンセプト、展示・制作プラン

作品「少女と科学者の物語」のコンセプト

作品「少女と科学者の物語」のナラティブに込められたコンセプトは次のようなものです。

・国家権力の犠牲となるのは、いつも市民
・それも典型的には、生殖器の構造に異常が見られる少女に象徴される、マイノリティや立場の弱い人々(少女はまだ未成年)。
・しかしそれでも少女が科学者からの要請にむしろ使命感を感じているように、何が正しい、あるいは役立つのかは、分脈によって変化する。

制作プラン

・鑑賞者が少女をリアルな存在と実感してもらえるように、予算が許せば等身大の人形を制作
・後述の自主規制を施すため、生殖器についてもリアルに造形

展示プラン

・リアルな生殖器の造形は、恐らく猥褻物と見做され、展示場所がオルタナティブなスペースに限られてしまう可能性が高い。
このため展示の際は自主規制として、下半身全体をギリシャ・ローマ彫刻の腰布ような感じに白い布で覆い、その布に「センシティブな内容が含まれている可能性のある造形物です」とのメッセージを記載する。
・またこのような措置を施すことで、鑑賞者に愛知県美術館における鷹野隆大さんの件や、SNSの性表現に対する対応などを連想させる。

※ただいま制作協力者を募集しております。