今回は以前に「アクリル板とマスキングテープを用いたコストパフォーマンスに優れた額装方法」で紹介した、EINSTEIN STUDIOの方から教えていただいた、アクリル板を使用した簡易フレームの額装の仕方の続報です。
その後より綺麗に仕上がる方法を思いつきましたので、今回はその方法を公開します。
なお前回の記事にも書きましたように、額装材料はアクリル板は2mm厚のものを、マスキングテープはmtテープのオフホワイト色の15mm幅のものを使用しています。
(画像はクリックで拡大します)
貼りパネに虫ピンでマスキングテープを固定
これまで苦労したのは、ピンと張ったマスキングテープにアクリル板をまっすぐに貼り付けることでした。
そこで上の写真のように、まず貼りパネのような柔らかい板に、縫製用のシルクピンと呼ばれる虫ピンでマスキングテープを固定してから作業することにしました。
(この後、カッターで30cmの長さにカットしています)
なお虫ピンの位置が真ん中より上にしてあるのは、表面に虫ピンの穴が出ないようにするためです。
これでアクリル板を貼り付ける際に、マスキングテープがずれたり弛んだりすることが無くなります。
先に表面からテープに貼り付け、表面のテープの幅を若干広くする
続いて上の写真のように、そのマスキングテープにアクリル板を貼り付けますが、ここで2点ほど注意すべきことがあります。
1つめは先に表面から貼り付けることです。
これは後から折り返す側の方がシワになりやすいためです。
2つめはアクリル板を貼り付ける幅です。
理論上はマスキングテープの15mmから、2枚のアクリル板の厚み4mmと折り返すことで短くなる1mm程度を差し引くと片面5mmとなります。
しかし後の写真で分かりますように、少しでも両面の幅がずれると、長い方の面のマスキングテープが反対面から見えてしまいます。
このためテープの幅が少しずれてしまっても大丈夫なように、表面の方のテープ幅を1mmくらい長くして貼る方がより安全です。
続いてマスキングテープを上の写真のように手前に折り返します。
そして手前の面にもマスキングテープを貼り付けて完成です。
この作業を各辺で行います。
上の写真が完成した簡易フレームの裏面です。
先ほど申し上げたように、テープを貼り付ける幅がずれると、このように短い方からテープが見えてしまい格好悪くなります。
しかし当然ですが上の写真のように幅が広い方からは反対側のテープは見えません。
これが表面のテープの幅を広めに設定する理由です。
ちなみに今回は、手順の説明と額装の見本を作る目的のため、わりとラフに作業しましたが、その割には表面から見る限りは綺麗に見えると思います。
ですから、あまり神経質にならずに作業してみてください。
30cm角の額装の場合のコストは、ネットで材料を揃えば約700円で済みます。
またドローイング作品などの額装としても見栄えが良いと思います。
※今回の記事で制作した簡易フレームは、ART TRACE GALLERYで開催中のグループ展『105°』の会場で実物をご覧いただけます。