筆者:Kenji Tajiri
鑑賞日:2026年10月18日
鑑賞体験
公園通りギャラリーで、アール・ブリュット2026巡回展「ソウゾウ・トレイニング!-ひきだす、つなぐ、この場所で-」を拝見した。
なかでも目にとまったのは、写真を素材とした杉浦篤さんの作品だった。
作品の説明には、「気に入った写真を何年も触り続け、写真の表面や角が削れ様々な形となり、一つの作品となっている」とある。写真の色も変わっているように見えた。それは経年変化によるものなのか、それとも、繰り返し手で触れることによって生じた変化なのだろうか。そんなことが気になった。
感想を書くために、いつものように写真を撮ろうとしたところ、急に強いためらいを感じた。
私には、その作品に杉浦さんにまつわる事柄が濃密に反映されているように感じられた。それが、カメラを向けることへのためらいにつながっていたのだと思う。
しかし、普段の私は、作品だけでなく、作家から聞いた話も交えた感想記事を、特にためらうことなく公開している。
だとすると、今回のためらいはどこから来たのだろう。私は、障がいのある方の作品であることを、特別視していたのだろうか。
結局、最後まで写真を撮ることはできなかった。
なぜ、普段とは違う反応をしたのか。会場を出たあとも、その問いが残っている。
展覧会情報
アール・ブリュット2026巡回展「ソウゾウ・トレイニング!-ひきだす、つなぐ、この場所で-」
会場:東京都渋谷公園通りギャラリー 展示室1・2
所在地:東京都渋谷区神南1-19-8 渋谷区立勤労福祉会館1階
会期:2026年10月10日(土)~12月27日(日)
開館時間:11:00~19:00
※11月6日・13日・20日・27日は20:00まで
休館日:月曜日(10月12日・11月23日は開館)、10月13日、11月24日
出展作家:香川大介、清水ちはる、杉浦篤、田口BOSS、ぬか つくるとこ、本田正、森陽香
共同キュレーション:はじまりの美術館(岡部兼芳、小林竜也、大政愛)
観覧料:無料
公式ページ:東京都渋谷公園通りギャラリー「ソウゾウ・トレイニング!」
開催情報の変更や関連イベントの詳細は、公式ページをご確認ください。