来年のアートトレイスギャラリーの展示の構想〜多様な芸術ジャンルのアーティストが参加するミニ芸術祭

今回の記事は所属のART TRACE GALLERY(アートトレイスギャラリー)での展示に関するものです。

アートトレイスギャラリーは、自主ギャラリーあるいはアーティスト・ランと呼ばれる、所属アーティストが費用や業務を分担しながら運営するギャラリーで、海外ではインディペンデント・ギャラリーと呼ばれる形態です。

アートトレイスギャラリーでは各アーティストに対して28日間ずつ展示期間が割り当てられ、私の割り当ては来年の春になっています。
その期間の展示の構想がやっとまとまりましたので、今回記事にすることにしました。

構想のきっかけはケルンのインディペンデント・ギャラリーにおける多ジャンルの活動

今回の展示の構想を思いついたきっかけは、現在アートトレイスギャラリーで開催中のグループ展「105°」にも所属アーティストに参加いただいている、ドイツのケルンのZollstoc Kulturというインディペンデント・ギャラリーにおける多ジャンルの活動に驚きを感じたことです。

以前に「ケルンのZollstoc Kultureと両国のアートトレイスギャラリー〜決定的な違いはメンバーの関心領域の範囲とアーティスト像」にも書きましたように、同ギャラリーではアートのみならず、演劇・パフォーマンス・音楽・文学など様々な芸術ジャンルのイベントが開催されるため、アート以外のジャンルの人々が多数所属し(全体の4分の3)、また地域の商業施設やコミュニティとも普段から活発な交流が行われているようで、これらは所属のアートトレイスギャラリーとあまりに対照的でした。

なぜならアートトレイスギャラリーは、日本の大多数のインディペンデント・ギャラリーがそうであるように、アーティストのみが所属し、そのアーティストの個展や知人を含めたグループ展のみが開催されているため、来場者の大部分は展示作家の知人であり、またその展示内容もアートの範疇に限られ、かつアート・ワールドの住人しか興味を示さないものであるため、地域の人々との交流も乏しかったからです。

展示内容を変えていかない限り、大きな集客増は望めない

このような実情であるため、所属スタッフの間でも度々集客増を望む声が上がり、そのための対策も色々と立てられてきましたが、大きな成果には結びついていません。
そうした時にケルンのZollstoc Kulturの活動を知ったのです。

そして両ギャラリーを比較検討した結果、展示内容を大幅に変えていかない限り、大きな集客増は望めないのではないかとの結論に私自身至りました。

そこでその変革のプロセスの1つとして、私の展示枠が使えないかと考えたわけです。
次ページでいよいよ、その構想を明かします。

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